伐倒のときの受け口は
- 斜め切り
- 水平切り
この2つを切り結んでつくります。
僕の結論は
- 「順番はどっちでもいい」
- 「けど一長一短あるのでそれをつかいわける」
です。
それぞれのメリットと、僕のやり方についての記事です。
受け口「斜め切り」のメリット
(↑普段はもちろんチェーンソーでやってます)
僕も斜め切りが先でつくっています。
長所は2つ。
会合線の方向を決定できる
斜め切りはいちど切り込んでしまえば右左にずれないので、会合線の方向(伐倒方向)を決定できます。
ガイドバーをしっかりと目標に直角になるよう合わせてそのまま切り込めば、伐倒方向に照準を定めた角度がずれることはありません。
(逆にいえば水平切りで合わそうとすると照準がずれることがあります。やり方にもよるけど)
会合線の水平は気にする必要がありますが、これは次に行う水平切りを基準にすればいいです。
切り終わりが目視しやすい
斜め切りでできたスキマをみれば、切り終わりがどの位置にあるか見えます。
なので水平切りを切るときに、どこまで切ればいいかの目安にできます。
受け口「水平切り」のメリット
水平切りの長所も2つ。
会合線の水平を決定できる
水平切りは名前のとおり水平に切り込んでいくので、会合線の水平の基準にできます。
逆をいえば、斜め切りで会合線の水平を出すのはかなり難しいと思います。
できるだけ下から切りたい場合に有効
木をできる限り低く切りたい場合、水平切りから切るのが有効です。
水平切りを先に切り込んでおくと、それを受け口下切りの基準にできるから。
ギリギリまで下から切ることで、伐採点(木を切り倒す高さ)を低くできます。
斜め切りを先に切ってしまうと、どうしても「斜め切りの切り終わり」を水平切りの高さの基準にしてしまいがち。
なので水平切りが低い位置を狙えなくなることもよくあります(少なくとも僕は)。
個人的な手順:斜め→水平→斜め
僕がやっている手順は
斜め→水平→斜め の3手です。
個人的にはこれがいちばん切り結ぶのがうまくいきます。
①斜め切り:会合線の方向確定
- ガイドバーを木に斜めにあてる。
- 伐倒目標に対して直角になる角度を見定め、切り込んでいく。
- ある程度切り込んだら、ガイドバーの本体側に対して先側が浅くなるよう切ってストップ。
3番がポイント。斜め切りの手元側を深くして、水平切りを切り込む高さの目安としています。
そして先側を浅く残しておくことで、斜め切りの切りすぎを防ぎます。
②水平切り:会合線の水平出し
- ガイドバーをしっかり水平に構える。
- そのまま水平にあてて切り込む。高さは斜め切りの深い方の少し下を狙う。
- 斜め切りでできたノコみちをのぞきながら、交点となる場所の直下まで水平切りを切り込む(左右両方)。
③切り結び:斜め切りを切り足す
- 切り残っている部分を切り足して、水平切りと完全に切り結ぶ。
- 受け口の木っ端をとる。
- 切り残しがあれば整形し、会合線をきれいに仕上げる。
という感じ(文字だけだとわかりにくい…)。
最初のころはけっこう苦労していて、今はこの手順に落ち着きました。
受け口の角度を45度よりも開き気味にすれば、なお切り結びやすくなります(目視しやすいので)。
まとめ:それぞれのメリットを活かす
斜め切りが先か、水平切りが先か、手順はやりやすければどちらでもいいと思います。
大事なのはそれぞれのメリットを活かすこと。
斜め切りと水平切りの交点は会合線です。伐倒方向を決定するとても重要な部分。
- 斜め切りで伐倒方向をしっかり決める
- 水平切りで水平をしっかり決める
- 両者をきっちりと切り結ぶ。
なのでいっぺんに切り結ぶのでなく、段階を踏んで少しずつ切っていくのが間違いないかなーと。
(ほかの人はどんなこと考えながらやってんだろ?)
おしまい!