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【丸太の皮むき】ナタ1本でむく方法と、機械をつかってむく方法。

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こんにちは、がっちょです。

スギの丸太の皮むきをやってみました。木の皮むきはやったことなかったので、

  • かんたんにむける?
  • 皮むき道具はなにがいる?
  • どれくらいたいへん?

などなどわからないことだらけでした。

この記事では、個人で出来る丸太の皮むき方法について3つ紹介します。

丸太の皮むき道具は、とりあえずナタ1本あればOK

いちばん手軽で安上がりなのは、ナタをつかって皮むきすることです。

条件としては丸太が乾燥しきっていないこと。切り出してから早めに皮むきします。

自分でやってみたのは11月に切り出されたスギを、切り出されて1ヶ月後くらいにナタで皮むきしました。

ぼくが使ったのはシルキーの片刃のナタ。

 

山で使う用なので皮むきに買ったわけじゃありませんが、とりあえずこれでむきました。

ナタの持ち手と先端を両手で持って、刃を手前に引きます。

むくのはむずかしくなく、わりと簡単にむけます。

いっぺんにベリベリはむけないので、小刻みに剥がしていく感じ。

長さ120cm、末口25cmの丸太で10分くらいでむき終わりました。

(慣れて効率をあげていけば5分でむけるようになりました)

ナタの切れ味はもちろん大事なので、刃こぼれなどしているなら研ぎ直すべきです。

皮むき専用の鎌は使いづらい

ナタの他に、皮むき専用の鎌をネットで見つけて購入しました。

皮むきのしやすさは悪くありませんが、柄が長いぶん取り回しがやや不便。

細かいところの皮むきがやりづらいです。

ナタのほうが力も入るし、細かいところまでまんべんなく活躍するので、僕はナタのほうが効率的だと思います。

使ってはいませんが「ドローナイフ」という皮むき専用の両手持ちナイフでもいいかもしれません。

木が水を含んでいるほうが、皮むきしやすい

今回皮むきしたスギ丸太は、切られてからそれほど経っていないので水もけっこう含んでいました。

↓含水率35%でした。

これは徐々に乾燥してきて、皮と木部がくっついてむきにくくなってきます。

なので皮むきするなら早めにこしたことはないと思います。

木が水を吸い上げている時期は、いちばん皮むきしやすい

木の切り旬というのはだいたい秋の彼岸~春の彼岸(9月〜3月)で、木が水を吸い上げるのをストップしている時期です。

逆にそれ以外の時期では木が水を吸い上げている時期(春〜夏)で、皮をむくのは水を吸い上げている時期のほうがむきやすいです。

皮と木部のあいだにたくさん水が含まれていて、ベロっとむけます。

↓Youtubeにあった皮むき動画。春から夏にかけて切った木は手だけでベリベリ皮がむけます。

木の切り出し〜皮むきのタイミングまでを段取りできるなら、この時期に皮むきするのがいちばん効率的です。

人力で皮むきがシンドイなら、機械に頼るのもあり

皮むきは機械をつかったほうがラクな場合もあります。

  • 大量に皮むきをする
  • 乾燥していて皮がむきにくい
  • 広葉樹で皮が固い

とかの場合、機械に頼ったほうがラクだと思います。

皮むきというより削る作業で、削った皮は粉々になりますが、2つの機械で試してみました。

「ログウィザード」とチェーンソー

ログウィザードという丸太の皮むき専用道具です。

チェーンソーの先端に取り付けることで、チェーンソーの動力をつかってカンナのような刃が回転して、皮をサクサク削ってくれます。

ログウィザード以外で必要なものは

  • 【チェーンソー】先端が重くなるので、両手でしっかり持てるもの(トップハンドルはダメかも)。30〜40ccくらいでパワーはそこまで必要なし。
  • 【ガイドバー】 穴あけするので安物か中古でいい
  • 【電動ドリル】ガイドバーへの8mm穴あけ用
  • 【ソーチェーン】ガイドバーに適合して、かつログウィザード取り付けのため少し長めのもの

動画では60ccのチェーンソー(ハスクバーナ560XP)に

  • ガイドバー16インチ(40cm)
  • ソーチェーン21BPX-72E

を取り付けています。ログウィザードが1.3kgあって重くなるので、もっと小型の30〜40ccクラスのチェーンソーじゃないと取り回しがしんどいです。

ログウィザードの欠点としては

  • 本体が高価なこと(3万円以上)
  • 取り付けるまでが面倒なこと
  • 削った仕上がりはそんなにキレイじゃないこと

ただ、削るスピードはかなり速いし、扱いも慣れればかんたんです。

削った仕上がり具合が問題なくて、手頃なチェーンソーを持っているなら、いちばん速く皮むきできる道具だと思います。


 

ディスクグラインダーと木工サンダー

グラインダーに荒目の木工サンダーを取り付けて、丸太の皮を削ります。

グラインダーで削るのはログウィザードとくらべて時間はかかります。

正直、ナタでむくよりも遅いですが、表面をキレイに削り取ってくれます。

乾燥した木や広葉樹の皮など、ナタでむくのがむずかしい木の皮をキレイに削りたいなら、グラインダーはアリです。

グラインダーを持ってるなら、あとは荒目の木工サンダーを買うだけ(500〜1000円くらい)。

↓動画でつかっているグラインダーと木工サンダーです。


 


おまけ:ナタでむいた皮は他に利用できるかも

皮むきすれば大量の皮が出ます。皮は乾かせばよく燃えるので、焚き付けにかなり良いです(水をけっこう含んでいるので乾燥時間と保管スペースは必要です)。

ほかには、スギの皮は建築物の化粧材や屋根材として売られているので、キレイにはがせば利用できるかもしれません。

↓京都の三年坂で見かけたスギ皮の壁。いい雰囲気。

まとめ:まずはナタで試してみるのがいい

丸太の皮むきをやるなら、まずナタで試してみるのが手軽で安上がりでいいです。

試してみて「体力的にしんどい」「乾燥してむきにくい」「広葉樹で固くてむけない」なんかだと、グラインダーなど別の方法を試してみるのがいいかなーと思います。

 

以上、丸太の皮むきレポートでした。

おしまい。

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