という人に向けた記事。
結論:受け口の会合線にアテ物をして、方向確認すればわかりやすいです。
受け口になにかをくわえさせましょう!
伐倒は会合線で倒れる方向がほぼ決まる
受け口にできる会合線。
これと直角に交わるラインが倒れる方向なので、会合線で伐倒方向がほとんど決まります。
狙ってつくったと思っても、確認するとズレてることはよくあります。
※正確には「受け口方向」=「伐倒方向」というわけではありません。
参照:【伐倒】「受け口方向」=「伐倒方向」ではないこともある。
会合線と垂直に交わるラインを確かめるにはコツがいります。
例えば、伐倒する木から4〜5m離れて正面から受け口を見ると、向いている方向がよくわかります。
ただ、受け口をつくるたびにそれをやるのは効率が悪い。
木の根元から移動せずに方向確認するには、会合線に直角にアテ物をするとわかりやすいです。
僕が今まで試したアテ物4つについて書きます。
木の枝を当てて確認
そのへんにあるまっすぐな木の枝を当てて、それが指す方向を見ます。
何も道具がなくてもできるので、いちばん手軽です。
短所としては、枝の末端はほぼ点なので、会合線に直角に当てないと方向がまったく変わってきます。
微調整が必要なので、やや面倒。
曲尺(かねじゃく)を当てて確認
曲尺は直角なので、会合線に当てれば正確に方向を指してくれます。
これを使っている人は多いと思います。
短所としては、曲尺をわざわざ持ち歩くのが面倒なこと。
腰袋にいれると落としやすし、実際に僕は何度かなくしてしまいました。
用途としても方向確認専用の道具になります。
クサビを当てて確認する
クサビも曲尺と同じく直角が出ているので、方向確認に適しています。
上の写真のように短辺を会合線の中央に当てれば、方向を指してくれます。
伐倒するときはクサビを常に持ち歩いているので、クサビで確かめるのが無理のない選択だと思います。
僕も基本的にクサビで確かめています。
短所として、クサビはつかっていると変形してくるので、まっすぐなラインがなくなると方向確認として機能しなくなります。
コンパス的なものを当てて確認する
かなりの大径木になると、クサビは小さすぎるので使えません。
『林業現場人 道具と技 Vol.15』で紹介されていましたが、大きなコンパスを会合線に当てる方法があります。
コンパスの足を会合線の両端にそれぞれ当てることで、二等辺三角形の頂点が受け口方向を指してくれます。
「なるほど!」と思って、ホームセンターで適当な木材とボルトナットを買って自作しました(上の写真のやつ)。
別のものだと、例えば折尺をつかってもできます。
(写真ブレてててすみません…)
これはなかなかわかりやすいです。
そもそもチェーンソーのガイドバー自体が一直線じゃないので、会合線も完璧な一直線というふうにはならない場合があります(微妙に曲線になってることも)。
クサビや曲尺など一辺で会合線に当てるよりも、コンパスや折尺など2点で当てるほうがやりやすいかも。
折尺も落としやすいとは思いますが、曲尺よりは多用途で、クサビよりも方向確認しやすいと感じました。
なので折尺はアリ!
(「道具と技Vol.15」は風倒木の切り方など、応用的な伐倒方法の技術が紹介されていて勉強になります。)
以上、受け口方向の確認方法についてでした。
方向確認はめちゃくちゃ重要なので、自分がより正確にできる方法をさがしてみてください。
おしまい!