チェーンソーのボディには「ガンマーク」という補助線がついています。
これ、伐倒のときの照準として使われます。
ほんとうにガンマークって正確なの?
結論からいえば、使い方をきちんと知らないと狙いが定まりません。
ボクは普段ガンマークをつかわないので偉そうなこと言えませんが、調べた範囲で解説します。
ざっくりとしたガンマークの見方
伐倒方向は受け口の会合線で決まります。
会合線はつまりチェーンソーのガイドバーのラインです。
なので伐倒方向を決めるには、ガイドバーをどの角度で当てて受け口をつくるかにかかっています。
受け口の斜め切り(または水平切り)をするとき、ガンマークを伐倒方向に向けることで、会合線の向きを伐倒方向につくることができます。
↓ガイドバーが会合線、ガンマークが伐倒方向
ガンマークはほんとに正確?
ガンマークで照準を合わせるということは、ガンマークのラインとガイドバーのラインが直角に交わっているのが前提のはず。
でも、これが「直角じゃないよ」という声を何度か耳にしました。
僕が習った指導者の方も同じことを話していました。
なのでいまさらながら確認してみました。
チェーンソー(共立CS42SR)のガンマークに曲尺を当ててみると、、、
見方によりますが、おそらく直角じゃないっぽいです。
ほかのチェーンソー(ハスクバーナ560XP)も見てみると、
こっちも見方によりますが、同じく直角じゃないっぽい。
どちらもガイドバーの先端が上ぎみに傾いているように見えます。
あえて直角ではないことも
林災防のテキスト『チェーンソー作業の安全ナビ 第2版』では、「ガンマークはガイドバーと直角」と明記されています(p45)。
けれどハスクバーナのチェーンソーの場合、15m先に照準をあわせるよう角度をつけてあるとのこと。
これはハスクバーナのチェーンソー作業マニュアルパート2で説明されています。
ハスクバーナチェーンソーには便利な伐倒マーク(注:ガンマークのこと)があり、ちょうど15メートルの高さの木を倒すときの目標として使用できます。
「作業マニュアルパート2」 p28
ちなみにハスクバーナの取扱説明書にはガンマークの記述が一切ありません。
(共立の取扱説明書にもまったく説明がないので、ハスクバーナと同じなのかも)
説明がないと「直角だろう」と思ってしまうので、なんか不親切です。
ガンマークをつかわずに照準を定めるには?
ちなみに僕が習った伐倒方法はガンマークをつかいませんでした。
この方法は単純で、伐倒目標となる点を対象木から1mくらいに設置して(石とか枝とか)、目視でガイドバーと伐倒目標との直角を確かめ、そして受け口をつくります。
(詳しくは『伐木造材のチェーンソーワーク』p84に説明があります)
僕はこのスタイルでずっとやっているので、正直ガンマークはほとんどつかったことがありません。
・・・
以上、チェーンソーのガンマークについてでした。
おしまい!