木の切り方

伐倒技術や木の切り方を学ぶならこの本!『伐木造材のチェーンソーワーク』

  • 伐木技術についてきちんとした知識をつけたい。
  • チェーンソーワークは我流なので基礎から学びたい。
  • 木の切り方を身近に教えてくれる人がいない。

そんな人は、ぜひ『伐木造材のチェーンソーワーク』という本を読んでみてください。

木を切る技術って、我流でやっててもなんとかなることも多いです。けれど安全で正確なチェーンソーワークや伐木技術を学ぶなら、勉強は必須。

ぼくは山で木を切り始めてから、この本を指針として木の切り方を勉強してきました。

この本を読んで実践すれば、木を切る基礎技術が体系的に身につきます。

 

木の切り方・伐倒技術の「体系的な知識」が身につく本

この本は伐倒技術について体系的に書かれています。

なので木を切るために必要な知識を一通り学ぶことができます。

目次を引用すると下記のとおり。

第1章:チェーンソー
第2章:目立て
第3章:伐木の訓練
第4章:伐木造材
第5章:伐木の補助器具
第6章:伐木の指導

タイトルのとおり、

  • 木を切り倒す「伐木」
  • 木を丸太の状態に加工する「造材」
  • それを実践するためのチェーンソーの扱い方

について、詳しく解説されています。

なので一通り読めば、チェーンソーの扱いから伐木造材にいたるまでの体系的な知識を得ることができます。

ちなみにページ数がもっとも多く割かれているのは第4章「伐木造材」。

チェーンソーでいちばん大事なメンテナンス「目立て」についてもかなりのボリュームで解説されています。

200ページもない本ですが情報量はかなりのもの。

 

木の切り方・伐倒技術が「実践的」に書かれている本

この本では目立てやチェーンソーの扱い、実際の伐倒手順など、ものすごーく詳しく解説されています。

現場で実践する想定でひとつひとつ事細かに説明されているので、具体的なイメージがしやすい。

たとえばチェーンソーのメンテナンスでいちばん大事な「目立て」。

大事だけど初心者からするとかなりむずかしいメンテナンスです。

それを、単純にどう研げばいいかだけではなく、

・刃の仕組み
・刃の種類
・上刃、横刃に必要な角度
・適切に研ぐための目立てのフォーム
・うまく研げないときのQ&A

など、ひとつひとつていねいに解説してくれています。

とくに目立てするときのフォーム(構え)は大事なので、かなりの文字と写真で説明されています(これだけで14ページもある!)。

ところで、僕がチェーンソー特別教育(業務で扱うために必要な講習)を受講したとき、『チェーンソー作業の安全ナビ』という教本をもとにチェーンソーワークを習いました。

初心者には参考になる部分もたくさんありますが、やっぱりマニュアル的で、響いてくる感じがありません。

その点、『伐木造材のチェーンソーワーク』は常に実践的で、踏み込んだところまで丁寧に解説されているので、説明の1つ1つに重みがあります。

 

木の切り方・伐倒技術の「安全性」についてより理解が深まる本

この本では「安全な伐木作業」の意味について、独自に定義されています。

引用すると、

安全な伐木作業とは、作業者が、対象木を作業開始から、終了まで十分なコントロール下に置くこと(p68)

切り倒す木を、作業終了まで確実に自分でコントロールさせる。

その大前提を起点として、伐木造材を行うためのノウハウが網羅されています。

あたりまえですが木を切るのは危険作業なので、安全意識ということも同時に深掘りできます。

 

なぜ「追いづる切り」をすべきか=安全な伐木作業であるから

この本では、伐倒の切り方について「追い口切り」でなく「追いづる切り」が当たり前、という論調で書かれています。

一部を引用すると

この技術(追いづる切りのこと)を使わなくとも木を倒せることは事実です。しかし、安全・確実ということはどうなるのでしょう。

そんなことをしていたのでは時間がかかる。果たして、本当でしょうか?

根張り切り、受け口つくり、これは追い口切りと全く同じです。後は、突っ込み切りと最後の追いづるの切断が違うだけです。

もし時間がかかったとしても何分ではなく何十秒の差でしょう。

著者の経験から言えば、それ程大きな差はありません。(p99)

つまりそれは結局、先ほどの「安全な伐木作業とは」に行き着きます。

追いづる切りが持つ優れた点を生かさない手はありません。

僕もこの本をもとに「なぜ追いづる切りが良いか」をブログ記事にまとめてみました。

以来、現場で伐倒するときは、突っ込み切りできない小径木でないかぎり、追いづる切りを選択しています。

 

まとめ:この本を読んで実践あるのみ

チェーンソーで木を切るというのは、言葉は単純ですがめちゃくちゃ奥が深いです。

それを徹底的に掘り下げて、実践的に解説しているのがこの『伐木造材のチェーンソーワーク』です。その思考の深淵さ、読んでいて感動しました。

ただ、ものすごく丁寧に「文字で」解説してあるので、文章量がマッシブです。

読んでみて説明の意味がわからなくても、現場で経験値を得てから読むと「なるほど!」と腑に落ちることが多々あります。

僕は2017年4月から山で木を切り始めて、右も左もわからない中でチェーンソーを扱いました。

  • 刃先を木に挟まれる
  • 誤って地面を切ってしまう
  • 思った方向に倒れない
  • 木が切れる前に裂けてしまう
  • チェーンソーのフォームがいまいちわからない

失敗を数えればきりがありません。

日々の作業をふりかえりながらこの本を読み返す。そうすることで少しずつ頭と体で理解できるようになりました。

上達するためにはあたりまえですが、実践と振り返りを繰り返すのが大切です。

 

【補足情報】伐木造材のランク制度あり

この本の著者である石垣さん、米津さんは「ジット・ネットワークサービス」というNPO法人を作られており、全国で伐木についての指導をされています。

そこでは伐木造材の「ランク制度」を設けていて、学科・実技試験を受けることで1〜8までのランクを取得できます。

実技試験の様子↓

ぼくも素人ながら試験を受け、ランク4に合格することができました。

お金もけっこうかかりますが、自分のスキルがどの程度なのか客観的に審査されるのは面白いし、林業という分野では貴重な機会だと思います。

『伐木造材のチェーンソーワーク』をきっかけに、ランク試験にチャレンジするのもアリです。

 

・・・

以上、『伐木造材のチェーンソーワーク』の紹介でした。

チェーンソーを扱いだして間もない人、我流でやっててレベルアップしたい人、チェーンソーワークを指導する立場の人なんかには超オススメの本です。

おしまい!

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