「きこりやろう」の看板をつくりました。今回はその経緯とつくり方について書きます。
なんでそんなもの作ったのか?
以前から3Dプリンタに興味があって、関連本を読んだところ「FabLab(ファブラボ)」というものを知りました。
簡単にいうと、
「デジタル工作機械(3Dプリンタとかレーザーカッター)を自由に使える、一般に開放された工房」
です。下記はFabLab Japanのウェブサイトから引用です。
ファブラボは、デジタルからアナログまでの多様な工作機械を備えた、実験的な市民工房のネットワークです。
個人による自由なものづくりの可能性を拡げ、「自分たちの使うものを、使う人自身がつくる文化」を醸成することを目指しています。
(What’s FabLab? より)
2017年9月現在、日本には18のファブラボがあります。
・・・よくよく見ると、自宅から車で1時間ほどの場所に「ファブラボ山口」があるのを発見!
こ、これは僥倖だ、とさっそく行ってみることに。直近でレーザーカッター講習会が開かれていたので、それに参加しました。
(※当日の講習内容は、林業チームでやっているブログ(note)に書いています)
>>外部リンク:デジタル工作機械が使える「ファブラボ山口」で、レーザーカッター講習会に参加しました
現場に置く看板をつくってみることに
レーザーカッターを習得後、なにをつくろうか考えました。
・・・普段、作業している現場は山です(林業なので当然)。
そこで日々目にするものといえば、植林された針葉樹、バックホーなどの重機、乗ってきた軽トラ、作っている道、造材した丸太…くらいです。
最初は新鮮だったんですが、だんだん味気ない光景に思えてきます。そこで人工物を足せば少しは変わるかな?と思い、ためしに看板をつくって置いてみることにしました。
【方法】レーザーカッター(ファブラボ山口で)
【材料】スギ板の端切れ
【データ作成】インクスケープ(画像編集フリーソフト)で編集、PDF化
インクスケープ作成手順
①ページサイズをスギ板の大きさに設定(530×180mm)。
※ファブラボ山口のレーザーカッターの最大サイズは「タテ305mm、ヨコ610mm、高さ170mm」
②テキストツールで文字を作成
「三津五郎」は現場の通称(あだ名)です。
③ロゴ作成
現場地図をロゴ的なかんじで入れたかったので、
→新規ファイルを立ち上げて写真を挿入
→ペンツールでなぞり図形作成
→グループ化
→PNG画像としてエクスポート
→画像挿入
④あとはテキスト追加、フォントなどサイズ調整。
今回はカットする部分がないので、すべて黒色(R,G,B値を0)。
PDFデータとして保存、看板データの完成です!
いざ、レーザーカッターで出力
ファブラボ山口では、オープンラボの日(いまのこと毎週水曜と日曜)に機械が自由に使えます。
講習のときにもらったマニュアルを参照しながら、全部自分でやります。
初めてなので上手くいくのか、もうドキドキがとまりませんでした(わからなければ教えてくれるのでご安心ください)。
出力の様子をタイムラプス動画で撮影してみました。
レーザーカッターは延々と横に往復するので、距離が長いとそれだけ時間がかかります。今回の看板は、両端に枠線があったので出力に30分かかりました。
というわけであっさり完成!
↓ファブラボ山口のスタッフさんが作成・共有してくれたflickr写真。写真の横は自分の作成メモ(字が汚くてすみません…)
山の現場入り口に置いてみました。
きこりやろうの看板作成
つくり方は分かったので、次に「きこりやろう」の看板を作成。
要領は同じですが、今回はアクリル素材を追加。
文字をレーザー彫刻してから、その上にレーザーでカットしたアクリルをはめ込んでみました。
レーザー彫刻は木材だと、年輪の部分がうまく彫れずデコボコになります。なのである程度は彫刻刀で削って、接着剤でアクリルをくっつけました。
というわけで完成した看板が、一番上の写真です。
これは家の軒下にかけてみました。
レーザーカッターすばらしい
今まで画像編集ソフトすらほとんど使ったことがありませんでしたが、あっさりといい感じの看板ができました。
レーザーカッターを使ってみてすばらしいと思ったのは
・彫刻と切断ができる
・いろんな素材(木、革、アクリル、紙、ゴムなどなど)が加工できる
・データさえつくれば出力するだけで完成
ものづくりの素人でも、組み合わせやアイデアしだいで面白いものがつくれます。
以上です!