コナラという木の丸太を人力で動かそうとしたとき、その重さにびっくりしました。
信じられないくらい重い…。
動かそうとした丸太は2mに小切っていますが、僕ひとりの力ではどうにもならない…。
ためしにどれくらい重いか、他の木とくらべてみました。
コナラとヒノキとアカマツ
比べた木は以下のとおり。左から
- アカマツ:樹齢は約40年
- ヒノキ:樹齢は約30年
- コナラ:樹齢は約50年
年輪を数えたおおよよその樹齢です。
ちなみに長さは40cm、直径26〜28cmで同じくらいのサイズ。
だいたいの含水率は30〜35%くらいです(乾燥具合はもちろん重さに直結しますが、3つとも同じぐらいだと仮定します)。
結論:コナラがものすごく重い
体重計にのせて計りました。
結果
- アカマツ:17kg
- ヒノキ:17.5kg
- コナラ:25kg
コナラが他のとくらべて8kgくらい重い。圧倒的な重さです。
先ほどの2mの丸太だと25kg×40cm5個分=125kgもあります。
(同じ計算だと2mヒノキで82kg。43kgの差)
普段は人工林に植えられたスギとヒノキばかり触っていますが、それと比べるとコナラは桁外れの重さでした…。
針葉樹と広葉樹の中身のちがい
今回の比較は樹齢がばらばらなので、年輪のいちばん多いコナラが重いのは当然といえば当然です。
けれど大きな違いとしては、コナラは広葉樹、アカマツやヒノキは針葉樹だということ。
この2つは見た目ももちろんちがいますが、重さが違う理由として木の内部構造があります。
・針葉樹
「仮導管」と呼ばれる水を運ぶパイプラインが90%以上を占めます。血管のようなものですが、同時に木を支える筋肉のような役目もあります。
・広葉樹
「導管」が水を運ぶ血管の役割で、木を支えるのは「木繊維」という部分。ほかいろんな細胞があります。
そして木の中身は空気の隙間(空隙:くうげき)がたくさんあります。
空気の隙間は基本的に、
- 針葉樹:広い(=軽い、柔らかい)
- 広葉樹:せまい(=重い、固い)
という感じ。広葉樹は中身がぎっしり詰まっているのです。
※ちなみに英語では「ソフトウッド(針葉樹)」「ハードウッド(広葉樹)」と呼ばれたりします。
中身が詰まっていると火持ちもいい
中身がぎっしり詰まった木は、燃料として優秀です。
コナラはシイタケのホダ木によく使われますが、なにより薪にすると火持ちがめちゃくちゃ良いです。
薪ストーブユーザーはだいたい樫の木やコナラに夢中です(少なくとも僕の周りでは)。
今回比較した中でコナラはいちばん直径が細かったんですが、年輪を見ると詰まり具合が見て取れます。
ちなみに針葉樹でも、超有名な林業地で丁寧に育てられたスギ(吉野杉とか)なんかは年輪がめちゃくちゃ細かくて、ぎっしり詰まっています。
↓目の細かいスギの年輪
思わず「いい木だなー」と見とれてしまいます。
こんな木を燃やしたことはありませんが、火持ちはいいのではないか!と予想します。
・・・
以上、木の重さ比較についてでした。
おしまい!