岡山の観光名所「後楽園」。そこから東に2kmほどの位置に操山(みさおやま)があります。
操山は東に円山、笠井山と連山になっていて、その一帯をさす呼称が「そうざん」。地元の人にとってはこちらの名前がより馴染み深い。
林道を歩くには最適な山
・操山(169m)
・円山(138m)
・笠井山 (134m)
どれも山頂150mくらいの低山だけれど、操山一帯はすばらしく林道が整備されています。
なので「散策できる山」としてのポテンシャルがけっこう高い。
・市街地にほど近く、手軽に森林浴が楽しめる。
・がっつり歩けば半日かかるので、トレッキングやトレイルラン練習に使える。
・人の手の入った里山の景観がきれい。
・鳥や昆虫や植物が豊富。降雨のあとは沢もできる。
・古墳跡が無数に点在していて、今も発掘作業が続いている(ので好きな人には…)
いろいろ探索した結果、トレーニング含めて歩いたり走ったりできる、「操山一帯を大回り」する自分なりのコースをまとめてみました。
コース概要
【ルート】往復:護国神社 〜 ふれあいの辻 〜 吉備津岡辛木神社
【距離】8600m(往路5000m、復路3600m)
【時間】歩いて往復3.5〜4時間(走ると1〜1.5時間)
【必要なもの】水分、軽食、地図(里山センターで入手可)、帽子、あればトレッキングポールなど
【注意点】冬以外は頭上のクモの巣対策を。
【往路1】スタート:護国神社の外にある登山口
西側から登るには「護国神社」周辺から山に入るのがベスト(駐車場があるので)。いくつかある登山口のうち、野球グラウンド近くの「操山自然休養林正面入口」より入山。
林道マップの立て看板があるので、写真にとるなど記録(初めてだと迷います)。
2つ道があるので、「三勲神社跡」方面へ。
しばらく急な上り坂を歩きます。
【往路2】三勲神社跡
坂道を登りきるとT字路になるので、これを左へ。
少し進むと「三勲神社跡」に着きます。
ここは明治8年に建立された「三勲神社」跡地がありますが、なにより眺望が素晴らしい。岡山駅方面にシンフォニーホールなんかが見えます。
【往路3】カナメモチのトンネル
道を引き返して先ほどのT字路を「里山センター」方面へ。途中の林道はカナメモチという木のトンネルになってます。
ここの坂道もけっこうな上り坂。途中に東屋と展望台あり。
【往路4】操山(みさおやま)山頂
カナメモチのトンネルを抜けると、操山の山頂にたどり着きます。少し盛り上がっている。
【往路5】萩の塚古墳
山頂をすぎて歩くと分かれ道になります。ここは「里山センター」方面へ下ります。
またこの付近には「萩の塚古墳」あり。この先も古墳が大量に…。
【往路6】ふれあいの辻
下り坂の先は、林道のハブとなる「ふれあいの辻」。6本の道が交差しています。
ここをまた「里山センター」へ下っていきます。
【往路7】里山センター
林道を抜けると「操山公園里山センター」。ここは里山をつかった自然教育なんかをやってます。駐車場もあるので、こちらから「ふれあいの辻」に向けて登る人もけっこういます。
センターでは操山のガイドマップがもらえます(地図は立て看板と同じ)。より詳しい地図は200円くらいで販売。山には無料版の地図に載ってない道もけっこうあるので、迷いたくなければ有料版がオススメ(ジュース1本分と考えれば安い)。
このあたりは里山の景観が強くて、山と人の生活が繋がっている様子が色濃くあります。
【往路8】竹やぶ〜十字路
里山センターから先にある貯水池の土手を通り、再び林道へ。
少しわかりにくい道です。ここを右へ。
すぐ先を左。舗装された山の急斜面を登っていきます。
竹やぶを抜けると林道入り口があります。ここを円山方面へ。
十字路。ここも円山方面へ。
【往路9】金蔵山古墳
円山への途中へは「金蔵山(かなぐらやま)古墳」があります。この古墳は2017年2月時点では発掘調査が行われていました。
【往路10】円山不動明王
円山への登山道には不動明王が祀られています。その建物がある場所は、ふれあいの辻と同じく複数の道が交差する場所(トイレあり)。
ここから円山の山頂を目指し、急な登りを進みます。
【往路11】円山山頂
円山のてっぺんは広場のようになってます。
「石鉄山古墳」あり。
ここから最後の笠井山を目指します。
【往路12】鉄塔〜ゴロゴロ大師
円山をくだっていくと、途中に鉄塔の真下を通ります。
円山をくだりきると細い十字路にぶつかるので、標識の「ゴロゴロ大師」を目指す。途中の竹林はかなり整備されてます。
「ゴロゴロ大師」はなにかと思えば、神社でした。
道を少し引き返して、笠井山の山頂へ。
【往路13】笠井山山頂
笠井山山頂も開けた場所になってます。
が、木が邪魔で見晴らしが悪い。
【往路14】終点:吉備津岡辛木神社
笠井山から降りてきて、往路のゴールはここ「吉備津岡辛木神社(きびつおかからきじんじゃ)」。トイレあり。
ここまでが歩いて2時間程度。復路は山の南手を進みます。
【復路1】スタート:神社の入口
帰りは鳥居を出て、神社入り口近くにある操山地図の看板前からスタート。
地図のピンクの丸の位置。
ここから再び笠井山方面へ。
途中に「展望広場」の標識があって脇道にそれると、ウッドデッキの展望台があります。が、木が邪魔で何も見えないので騙されてはダメです。
「ゴロゴロ大師」の標識があるのでそちらに進みます。
ふたたび笠井山と円山の境になる十字路にあたるので、円山へ戻ります。
【復路2】円山中腹〜ヒノキ林
鉄塔をすぎてある分かれ道。円山の山頂へは戻らず、不動明王の方面へ進みます。
少しくだると、広葉樹林から一変、ヒノキの針葉樹林に。空気がまったく違います。
ヒノキ林の中には「横穴式石室」あり。
【復路3】不動明王〜四辻
ヒノキ林を抜けると不動明王の前に出ます。建物前の階段を下る道を進みます。
しばらく下るとT字路にあたるので、金蔵山古墳方面へ。
元来た十字路に差し掛かるので、ここを左に「森の小道コース」へ。
途中に「二股古墳」があります。
【復路4】木の小径
「八畳Aコース」の標識が見えたら、そちらへ進みます。ここからは本当に森の中を歩く感じ。
【復路5】八畳岩古墳
森の小径を上りきると、かなり大きい「八畳岩古墳」の裏手に出ます。
ここからまた「ふれあいの辻」へ向けて歩きます。
途中の「沢田裏山古墳」「乙女岩」
【復路6】三畳岩展望台
【復路7】旗振台〜ふれあいの辻
分かれ道はどちらに進んでも「ふれあいの辻」に着きますが、「旗振台」方面の道がなだらか。
「旗振台展望所」の手前に出ます。「ふれあいの辻」へは右に。
【復路8】クスの森
「ふれあいの辻」からは護国神社方面に坂を下ります。
途中にある「炭焼き跡コース」の案内。脇道に入ってかなりの急斜面を登っていけば、昔の窯跡が見れます。
護国神社の近くは「クスの森」になっています。林道も平地で歩きやすい。
【復路9】終点:護国神社内の登山口
途中にある下り坂を進めば、護国神社の中にある登山口にでます。
ここが終点。復路は短いので2時間もかかりません。
まとめ
トレーニングで足を鍛えたいなら、上述の大回りコースがベスト。
単純に歩くのを楽しみたいなら、
・カナメモチのトンネル
・ふれあいの辻〜里山センターの道
・森の小径
・クスの森
なんかは歩きやすくて林道の景観もキレイ。なので円山や笠井山には行かず、「ふれあいの辻」を基準に操山(みさおやま)を歩くコースを組み立てるのがいいかと思います。
岡山駅から操山登山口へのアクセス
岡山駅から操山にいく場合、路面電車を利用。
【岡山駅前】〜【東山】(140円)、下車して徒歩10分くらいで登山口に到着できます。
・・・
おしまい。
岡山のトレイル情報ありがとうございます!操山を「そうざん」と読むのは学校の名前の時だけだと思いますよ…
コメントありがとうございます。「みさおやま」が正しいみたいですね。
僕はもう岡山県にはいないので、とっても懐かしい素敵な里山トレイルの思い出です。