木を切り倒すとき、チェーンソー以外に「クサビ」というものをよく使います。
木の重心を、倒したい方向へ移動させる道具です。
↓こんなやつ。
使い方は単純。
追い口の切れ込みに差して、ハンマーで少しずつ打ち込んで、徐々に木を傾けていきます。
木を傾ける以外にも、チェーンソーが木に挟まれないようスペース確保の役割もあって、伐倒に欠かせない道具です。
クサビも消耗品
自己管理の問題でもありますが、クサビは
・ハンマーで打ち付けるのでボロボロになってくる
・誤ってチェーンソーで切ってしまうことがある
・落として失くすことがある
という具合で、けっこうな消耗品です。
↓ボロボロのクサビ(チェーンソーで何回か切りました…)
クサビを大きさごとに比べてみる
クサビは「大・中・小」とサイズがあります。
最近、クサビ中を失くしてしまったので、同じサイズを買うついでにクサビ大も買いました。
ネットで安かった「安全クサビ」の大と中。
↓横からの写真。
長さは大27cm、中22cm、小15cmくらい。
肝心なのは角度(厚み)。見たところクサビ中とクサビ小は、長さが違うだけで角度は同じ。
それに比べてクサビ大は、クサビ中より角度が大きく、木を起こす(傾ける)能力も大きいようです。
クサビ大は長すぎるし重い
クサビ大は27cmもあるので「こんなもの持ち歩きたくない」と思いました。
それに木を起こす能力が大きくても、できるだけ奥まで打ち込めないとサイズ大の意味がないような…。
現在木を切っている現場だと、木の直径はだいたい30cm前後がメイン。そこまで大きくありません。
仮に直径30cmだとして、受け口が1/4で7.5cm、ツルが1/10で3cm。
すると残りは約20cm。クサビ大は2/3くらいまでしか打ち込めません。
結局、全部打ち込めるとしても、デカイし重いので持ち運ぶのがイヤなのは変わりません。
切ってみることに
そういえば以前、チェーンソーワークについて講習を受けたとき。講師の方でクサビ大の先を切って使っているのを見ました。
というわけで、同じようにクサビ大を切ってみました。
切る位置は悩んだ結果、打ち込み具合でいうとクサビ中の3/4、クサビ小のMAXあたりにしました。
↓黒ペンのラインで。
チェーンソーで切れるんだから大丈夫だろうと、ノコギリでぎこぎこやってみると簡単に切れました。
↓見た目美味しそうです。
残りの半分はクサビ小として使えそうですが、もう少し手前で切っといたほうがいいような気もしました。
メインで使うのは「クサビ中」に
切ったクサビ大は先っぽがないので、他のクサビを打ってスペース確保してからじゃないと打ち込めません。
今回「中」と「小」を比べてみて角度が同じだったので、あえて小を使う理由はないなーと思いました。
なのでメインで使うのは「中」を2本。もっと木を起こしたいときに片方を「大」に差し替える、という使い方かなと。
・・・
切ったことをめちゃくちゃ後悔するかもしれませんが、とりあえずそんな感じで使ってみる予定です。
※2017年11月追記
切らなかったほうが良かったです・・・。
長ければ、もっと早い段階で打ち込めたり、ツルを部分的に切ってそこに打ち込んで片側を起こす、といった使い方ができます。
しかも切ったクサビ大は、打ち込んでもぜんぜん入っていきません。先端のエッジがないぶん抵抗が大きすぎるのかも。
消耗したクサビならともかく、新品を切るのはナシです。
クサビ3メーカー(ハスク、バローベ、王様)をくらべた記事も書きました。
おしまい!